猫 に関する作品は、7品あります。
ページ 1 中 1その自由で躍動感のある動きや、愛らしい表情やしぐさなど、古くから多くの画家を魅了してきた猫ですが、狩猟本能を感じさせる瞬間を描いた作品も少なくありません。弱肉強食を彷彿とさせる画題ですが、文晁は愛嬌を込めて表現しています。
江戸時代には空前の猫ブームが巻き起こったと言われるほど、猫は庶民の生活にとって身近な存在でした。庭先で戯れる雀にじっと目を凝らす描。その前脚から、今にも飛び掛かからんとする様子が伝わってきます。
江戸中期に佚斎樗山によって書かれた剣術指南本『猫の妙術』は山岡鉄舟の愛読書としてよく知られていますが、指南本と言えど技術的なことには一切触れず、ひたすら「心」の問題が掘り下げられており、老荘思想や禅の知識が必要な本だとも言われています。猫に奥義を見出した鉄舟にとって、招き猫もどこか近しい存在だったのかもしれません。
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