収穫の近づいた粟畑から飛び立つ一羽の鶉を象徴的に描いています。
すらりと描かれた梅の枝に、ほぼ滲みだけで表現された鶯が描かれています。確かな画力に裏打ちされた絶妙な筆致に、思わず目を奪われます。共箱入り。
風に吹かれて荒野に佇む一頭の馬を、抒情的に描いた作。
擬人化された猿の繊細な表情がしみじみとして味わい深い一作。伏原春芳堂製表具。
鯉はのんびりと滑らかに泳ぐこともあり、眺めていると時間が緩やかに流れているように感じられますが、この作品もまた藻と共にゆったりと漂う鯉らしさが伝わってきます。
冴えた雪景色の中に佇む凛々しい犬。ほんのりと赤く色づいた梅の花を配したことにより、張り詰めた空気を和らげ、春の気配を仄かに感じさせています。