すらりと描かれた梅の枝に、ほぼ滲みだけで表現された鶯が描かれています。確かな画力に裏打ちされた絶妙な筆致に、思わず目を奪われます。共箱入り。
紀州徳川家初代藩主、徳川頼宜公の梅に鶯図。
すらすらと淀みない筆運びで描かれた、池大雅による鶯図です。どことなく惚けた表情が大雅らしく、麗らかな春にのんびりと眺めていたくなる一幅です。
さらりと描いているようでいて、柳の蕾から鶯の様子まで、春先の気配を感じさせてくれる一幅です。