月下に土を掘り餌を探す狸と、青麦を飛び越える狐。春と秋の掛け物の双幅です。
水墨でさらりと描かれた虎ですが、臨場感にあふれ、生き生きとした様子が伝わってきます。日本画家、川村曼舟の箱書あり。
森を散策している際にふと気配を感じて振り返る…そんな一瞬の緊張感を孕んだ作品です。猿画を得意とした狙仙だけあり、硬い毛並みの質感表現が見事です。
一体何をしている場面なのでしょうか。親猿が警戒しているのを、子猿が不思議そうに眺めているようにも見えますが、こんなところにも狙仙ならではのリアリティを感じます。
蜂の巣を抱えた猿の親子が愛らしく、生き生きとした情景が伝わる、狙仙ならではの作品です。
猿画を得意とした狙仙。山野で猿を観察する事に数年を費やしたと言われています。夢中になって草苺を食べる姿が微笑ましい一幅です。
狙仙の猿の中でも、素描のように勢いをもって描かれているのがこちら。素早い猿の動きを一瞬にして捕らえる洞察力の鋭さは流石です。
さらさらと簡単に描いているようでいて、各々の猿の特徴が見事に描き分けられており、愛らしささえ感じさせます。山に籠り、猿と同じように暮らしながら猿を観察したという、狙仙ならではの作品です。
「三番叟」は能楽の中で最も神聖視される祝言曲「翁」の後半に演じる舞のこと。猿画の名手、森狙仙の作。
鹿と親子猿のあどけない姿に思わず頬が緩みます。