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ページ 5 中 16ミミズクの漢名である木兎は「樹上性の兎」の意味があり、羽角をウサギの長い耳になぞらえたものだと言われています。実物は風格のある佇まいですが、こちらに描かれたミミズクはつぶらな瞳と長い羽角により、まさに江戸動物画ならではの可愛さに溢れています。
さらさらと簡単に描いたように見える一幅ですが、まだ芽吹いたばかりの柳と燕の特徴をよく捉えています。筆力が弱いと評される周信ですが、その弱さのおかげか、燕の顎の羽根がふさふさと柔らかそうで、愛らしささえ感じさせます。
木挽町家狩野派八代目、狩野伊川院(栄信)による花鳥図です。色とりどりの小禽が飛び交い春を謳歌するかのような右幅と、鮮やかに咲き誇る菊と鶴が描かれた左幅。細かな所まで丁寧に描かれており、隅々まで見応えがあります。
新潟市西区須賀の庄屋・渡部家は、松村景文に師事した第5代の父・丹池、第6代の解古、第7代の子・越山と親子三代で活躍しました。こちらはパリ万博博覧会での褒状授与後に描かれた屏風作品。羽根の一枚一枚まで仔細に描き込まれています。
まるで羽根音さえ聴こえてきそうな力強く勢いのある烏の群れと、朝陽に染まったなだらかな水面の対比が美しい一幅です。父である暁斎の勢いのある筆さばきに、柔らかく繊細な細やかさが加わったような、卓越した技量を感じさせる作品です。
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