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ページ 23 中 31晩年は尾張藩の御用絵師としても活躍した山本梅逸。こちらは御用絵師となる3年前の69歳時に描かれた一幅です。薔薇に松、笹の葉に鳥が様々な筆致で描き分けられ、筆遣いの巧みさが感じられます。
春の訪れと共に日本へ渡ってくる燕。本図では桃の花と共に描かれ、まだ肌寒い中にも春の予感を感じさせる一幅となっています。ふっくらとした胸元に思わず触れたくなるような燕の可愛さに加え、燕同士の賑やかな囀りが聞こえてきそうな、春爛漫の作品です。
四季の花と鳥たちをのびのびと描いた六曲一双の屏風です。酒井抱一の弟子・山本素堂の長男である光一は、鈴木其一の次男誠一や、其一門人の稲垣其達らと共に、起立工商会社の中心として数多くの制作下絵を描きました。人物や草花など幅広い画題を手掛けたことで知られています。
江戸中期に佚斎樗山によって書かれた剣術指南本『猫の妙術』は山岡鉄舟の愛読書としてよく知られていますが、指南本と言えど技術的なことには一切触れず、ひたすら「心」の問題が掘り下げられており、老荘思想や禅の知識が必要な本だとも言われています。猫に奥義を見出した鉄舟にとって、招き猫もどこか近しい存在だったのかもしれません。
鯉が滝の上流に向かおうとする登龍門の画題は、立身出世のたとえとして古くから親しまれています。本作は揺れる柳を描くことで飛沫が柳を揺らしている様が感じられ、まるでその場に居合わせているかのような臨場感を生み出しています。
樹の枝に止まり、一休みしているかに見える鷹。その足元には小鳥が身動きもとれぬまま捕らえられています。狩の名手である鷹にかかれば為す術もありません。緊張感溢れる場面を静謐な筆遣いで描いています。
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