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日本の動物画
玉置頼石 乕視眈々之図
明治から昭和にかけて活躍した動物画家・玉置頼石による虎画です。頼石は独学で動物画を研究し、虎画の描法で世に認められるようになりました。日本動物画協会の会長を務め、動物画の発展に尽くしたと言われています。
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金子金陵 梅芙蓉喜雀図
南蘋風の花鳥画を得意とした金子金陵。一見普通の花鳥画に見えますが、描かれた雀はどれも三者三様で、なんとも愛くるしい表情をしています。見れば見るほど癖になる、魅力にあふれた一幅です。寛政6年(1794)の作。
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山本梅逸 紅桃双燕
春の訪れと共に日本へ渡ってくる燕。本図では桃の花と共に描かれ、まだ肌寒い中にも春の予感を感じさせる一幅となっています。ふっくらとした胸元に思わず触れたくなるような燕の可愛さに加え、燕同士の賑やかな囀りが聞こえてきそうな、春爛漫の作品です。
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松村景文 桃花小禽図
ふくふくとした見た目が魅力的なウソ。まさに食事の為に木に留まった瞬間でしょうか。さらりと描かれた枝は「付け立て」という技法を使用して表現されています。
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広渡巌斐(湖秀) 雪中松小禽図
松の葉の部分に微かに青色が使われている他はモノクロームの世界が広がり、積雪で辺りがしんと静まり返るような、静けさに満ちた様子を感じさせます。
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円山応挙 柿に目白図
目白が熟した柿を啄む愛らしい一幅です。柿の透明感あふれる表現がなんとも瑞々しく、ひときわ美味しそう。即興で描かれた勢いのある筆さばきに加え、構図の見事さには感嘆させられます。
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江戸中期 家猫・竹雀図屏風 二曲半双
江戸時代には空前の猫ブームが巻き起こったと言われるほど、猫は庶民の生活にとって身近な存在でした。庭先で戯れる雀にじっと目を凝らす描。その前脚から、今にも飛び掛かからんとする様子が伝わってきます。
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谷文晁 芦雁図
たっぷりと水を含ませた薄墨で大胆に形を取り、そののち濃い墨を載せたのでしょうか。雁が降り立つまさにその時を、短時間で勢いよく捉えた感じがうかがえます。
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椿椿山 狗子相遊図
突然飛び掛られて驚きが隠せない、というような子犬の表情がユーモラスな作品です。花鳥画や人物画を得意とした椿山ですが、こんな可愛らしい犬の作品も手掛けていたようです。
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木島桜谷 雪暁
今尾景年に学んだ桜谷は写生を基本とし、優れた動物画を数多く残しています。こちらの作品は、簡素でありながら早朝の澄んだ空気を感じさせる一幅です。
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杉本健吉 𦜝問答
互いにお腹を見せ合い、議論を交わすお三方。そのお腹をよく見ると、河童にはお臍があるようです。河童は哺乳類…?こればかりは分かりませんが、蛙と亀の怪訝な表情が仄かに笑いを誘います。
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幸野楳嶺 柳蔭鳴蝉図
響き渡る鳴き声の主を探したところ、ふと風に揺られた柳の幹に停まっているのを発見したような…猛暑の中、ゆるやかに通り抜ける風さえ感じさせる作品です。箱書は楳嶺の次男で日本画家の幸野西湖。
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倉田松濤 かちかち山図
狸の背負った柴に、兎が火打石で火をつける「かちかち山」の一コマを題材に、白熱した様子が描かれています。狸の表情から必死さが伝わりますが、それを見届ける兎の飄々とした表情が絶妙です。色味を最小限に抑えることで、炎の燃え盛る様子を見事に表現しています。
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狩野貴信 鯉瀧登図
幕末から明治にかけての狩野派の絵師、狩野貴信は伊川院の元で学び、江戸幕府の御用絵師として江戸城の障壁画を手掛けました。鯉の精密さに比べ、水飛沫の表現が文様的かつユニークです。
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酒井三良画 富安風生賛 カッパ欣然
「捕まえた!」とばかりに鯰を持ち、誇らしげに喜ぶ河童の姿が愛らしい一幅です。画を描いた酒井三良は、小川芋銭と生涯にわたり親交を持ちました。この作品の軽妙洒脱な画風からは、芋銭にも通ずる伸びやかな味わいを見て取れます。
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大久保一丘 雪南天双雀図
雪が積もる南天の枝に、実を求めて訪れた二羽の雀。冬毛の羽根を膨らませているためか、ふっくらとした見た目が可愛らしく、羽根の一枚一枚まで非常に精巧に描かれています。
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東東洋 瀑下飛燕図
仙台四大画家の一人に数えられる東東洋。素早く飛び交う燕の表現には、当時東洋とも交流があったとされる円山応挙の影響も伺えます。
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狩野永叔 龍門図
狩野家九代の永叔(主信)による龍門図です。滝や岩は狩野派の手法を使用しているものの、手前の波や鱗がどこかちぐはぐな印象もありますが、そこはご愛敬。この血気盛んな鯉の表情を見ていると、些細な事は気にしなくていいのだと言われているような気になってくるから不思議です。
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土佐光起 旭日鶉 三幅対
江戸時代の土佐派を代表する絵師である光起は、特に鶉画の名手として知られていました。落款の「常昭」は、延宝9年(1681年)の剃髪後の法名です。
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山元春挙 雨中の萩
生乾きの状態で、薄墨を含んだ刷毛を上下に滑らせたのでしょうか。萩や雀の上にしとしとと降り注ぐ雨を、刷毛目で見事に表現しています。全体に動きのある筆致のため、より一層雨に濡れてざわめく萩の様子が伝わってきます。
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狩野安信 竹双虎図 大幅
どこかイラスト的な筆遣いは、ほのぼのとした虎をより一層可愛らしく感じさせます。
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狩野伊川院 菊鶴図 桜小禽図 双幅
木挽町家狩野派八代目、狩野伊川院(栄信)による花鳥図です。色とりどりの小禽が飛び交い春を謳歌するかのような右幅と、鮮やかに咲き誇る菊と鶴が描かれた左幅。細かな所まで丁寧に描かれており、隅々まで見応えがあります。
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岡田華郷 月下獅子図 六曲半双
猫の爪の様な細月のもと、猛々しく咆哮する二頭の獅子。日本画家・吉川霊華に教えを受けた岡田華郷による屏風絵です。
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森一鳳 月下白蔵主図
白蔵主とは僧に化けたキツネの妖狐とされています。秋枯れの野に一人佇む白蔵主。月を見上げ、何を想うのでしょうか。
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