冬 に関する作品は、32品あります。
ページ 1 中 2西山芳園は西山派の絵師。四条派の流れを汲み、大坂画壇で活躍し、息子の完瑛と共に最も大坂らしい画家と評されました。こちらは余白を残して背景に墨を入れることにより、雪の白さを強調しています。さりげない筆遣いながらも、生き生きとした魅力にあふれた一幅です。
神社仏閣の軒先に掛けられている鰐口を、燕が鳴らしてしまったのでしょうか。思いがけず大きな音が出て驚いたかのような燕の表情に、即興的な魅力を感じます。中央は英一蝶、左右は一蝶門下の佐脇嵩之に学んだ高嵩谷が手掛けています。
狩野派の沖一峨、南画家の春木南溟、そして漢詩人の菊池五山。五山はサロン的な場を作り、当時の漢詩界にジャーナリズムをもたらし評価されますが、若き絵師二人の作品に二回りほど年上の五山が賛を入れているところからも、幅広い交流の様子が伺えます。
雪の中に佇んでいるのでしょうか。簡素で不思議な構図のため、一瞬、雀の霊が二羽こちらに笑いかけているのかと見紛ってしまいます。現実かどうかはさておき、いずれにせよ可愛らしい雀の姿に、つられて笑みがこぼれます。
辺り一面凍てつくような寒さが、旭日を浴びて緩やかに解けていく様子を見事に表現しています。サラサラと柳から溶けて落ちる雪に陽の光が当たり、輝きながら風に乗って流れてゆく情景が目に浮かぶようです。
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